e辞書の利用術(5) - まとめ

今まで取り上げたToolを少しまとめてみましょう。

Online Dictionary Off-line Disctionary on PC Stand-alone Dictionary Device
コスト Internetにつなげる費用を除くと無料 ソフトによるが英辞郎などは1800円と廉価。Bookshelfは普通PCにプレインストール。 大体実売で30,000円位からのものが使えるレベル
PC上のReadingでの便利さ 使えなくはないが、というレベル。スピードがネック ソフトによってはとても便利。スピードは速い PCとはInterfaceできないので、そばに置いて使う?意味無いかも。
印刷物のReadingでの便利さ PCの横で読むことになる。不便。 PCの横で読むことになる。不便。 ハンディで便利。
Incremental表示 ×なし ○あり ○あり
ジャンプ検索機能 なし(longmanの英英サイトは可能) ○あり ○あり
訳の充実度 まあまあ使える。サイトにもよる。英英サイトはなかなかいい。 ソフトによるが、ほぼよし。Onlineよりはいい。 かなりいい。
Popup検索 ×なし ◎あり(これは便利!) ×なし
発音機能 サイトによる ソフトによる。Bookshelfはあり。英辞郎は最近発売された学辞郎(1,800円)との併用で可能 機種によるが、それほど重要項目とは考えられていないようだ。
どこでも使える度 △Internetさえあれば良し。 ×自分のPCのみに限られる ◎どこでも使える
もっとも適した使い方 ちょっと意味が分からない、でも近くに辞書がない、そんな時 PC上の文書の速読 印刷物の速読。また、日常使う辞書代わり。でも丁寧に詳細を調べたい場合、まだまだ普通の辞書の方が使いやすい
総合評価 ★★☆☆☆ ★★★★☆ ★★★☆☆

  • ということで、TPOに合わせて使うのが一番と言うことになりそうです。ただ、速読には2番目のPCのHDD上に辞書を入れておいてPopupなどの機能を使用するという便利で快適な方法を使用しない手はありません。
  • 理想的には、電子辞書も買って印刷物の速読に使用するというのがいいですね。
  • ただ、気をつけることも2,3点あります。
  • 一つは中・上級者の人に。便利さのあまり辞書の引きすぎに注意すると言うことです。いくら便利でもまだInterruptされることに違いはありませんし、文脈から意味を読みとる・推測するという技量の育成がおろそかになってしまうかもしれません。
  • これは特に英語マニア系の人が陥りやすい部分です。単語・熟語学習は人一倍なのですが、言語というツールを通してどんな情報をとるのか、とりたいのかという部分が希薄になりがちです。よって語感の部分がさっぱりで、Outputでも実戦で鍛えている人と比べるとなんか不自然で自己満足のヘンな英語をしゃべられる方が多いのもこのジャンルの特徴です。しつこいようですが、自分の中でアクティブになっていない語彙を使用してのOutputは不自然になりがちで、Nativeや上級者にはヘン、と映ります。そしてこのあたりはいくら便利なe辞書を使っても上達は望めません。
  • きちんとした目的を持って、そのためのツールとしての英語。それを学ぶツールとしてのe辞書と割り切りましょう。
  • もう一つは単語の意味を正確・詳細に理解したいときや用法を理解したいときには、まだまだ普通のいい辞書にはかないません。あくまでもReading用のToolとしてとらえておく方がいいと思います。